相続における兄弟間でのトラブル｜原因や対処法など詳しく解説

親が亡くなり兄弟のみで相続をする場合、兄弟間で相続に関してトラブルになるケースは少なくありません。

兄弟間でのトラブルというものは第三者の場合と比較して精神的にも負担となることが多く、早く解決するために要求を受け入れてしまおうか悩みがちです。

しかし、相続について正しい知識を有していればこういったトラブルにも対処が可能です。

そこで、本記事では相続における兄弟間でのトラブルについて原因や対処法など詳しく解説します。

兄弟間で起きがちなトラブルと原因

兄弟間で起きがちな相続トラブルの例としては、以下のものが挙げられます。

①長男が遺産の全てを相続すると主張するケース

兄弟の相続トラブルでよく起きがちなものとして長男が財産の全てを相続するといった主張をするケースが考えられます。

こうしたトラブルの原因としては、長男が家を継ぐのだから、財産も全て相続すべきと考えている可能性が挙げられます。

しかし、遺言がある場合はまだしも現在の民法では家督制度は廃止されており、長男だから財産を全て相続すべきという考え方は取られていません。

②不動産の分割方法が決まらないケース

不動産は兄弟で相続する場合、法定相続分に従うと共有となります。

このように共有となった場合には共有物を分割して帰属させることも可能ですが、分割方法がまとまらないケースは少なくありません。

例えば、兄は不動産を取得したいと主張しているが、弟に支払う代償金の額が折り合わないケースや、兄による不動産の取得に納得ができないケースなどが挙げられます。

相続トラブルの対処法

ではこのようなトラブルにはどのように対応すれば良いでしょうか。

ここからは対処法について解説します。

①相続財産の帰属は遺産分割協議で決まる

兄が全ての遺産を相続すると主張しているケースや、分割方法が決まらないケースでも、相続財産の帰属は相続人全員が参加する遺産分割協議により決定されるため、勝手な主張は認められません。

遺産分割協議では相続人全員の同意が必要になるため、相続人全員が納得するまで協議をする必要があります。

②遺留分侵害額請求権を行使する

遺言があり、長男に全財産を相続させる旨の遺言があったとしても他の兄弟には遺留分が認められます。

そのため、遺留分侵害額請求権を行使することで、遺留分に相当する金銭を侵害している者に対して請求することが可能です。

家事事件は弁護士法人中田勝也法律事務所にご相談ください

相続の場面では、それまで仲の良かった兄弟間でもお金が絡むためトラブルやもめ事に発展しがちです。

こうしたトラブルでは、相続に関して正しい知識を有していれば対応できる場面が少なくありません。

相続トラブルでお悩みの方は弁護士法人中田勝也法律事務所へご相談ください。