離婚裁判にかかる費用の相場や期間について解説

夫婦が離婚をする際には、夫婦の合意によって離婚をする方法、調停を申し立て離婚調停による合意の成立によって離婚を行う方法のほか、離婚裁判を提起して離婚を行う方法があります。

合意によらず離婚を行う際には、民法記載の要件を充足することを法廷において主張立証することが必要です。

訴訟においては多くのリソースを割いて手続きを進めていくことになります。

このページでは、離婚裁判にかかる費用の相場や期間についてご紹介します。

離婚裁判にかかる費用の相場

裁判は、訴状を管轄の裁判所に提出することで、その手続きが開始します。

口頭弁論期日の通知や、被告からの反対書面、すなわち答弁書の提出を受けて、１か月に１回くらいのペースで口頭弁論を行います。

裁判においては、以下の費用がかかります。

・戸籍謄本

離婚裁判においては、戸籍謄本を提出することになり、自身で戸籍謄本を謄写する必要があります。

本籍地の市町村の役所で取得することができます。

費用は１通あたり４５０円とされています。

・収入印紙代

収入印紙とは、一般的に公的な書類や契約などに貼付される、国や地方自治体が発行する印刷物です。

収入印紙は、所定の金額に応じて購入し、貼付して使用します。

郵便局で購入することが可能で、訴状に貼付して裁判所に提出します。

収入印紙の額は、訴訟において何を求めるかによって異なります。

すなわち、訴訟において求める財産的利益の額によって増加することになります。

もっとも、離婚を求める場合には、これを金銭として計算することができず、一律で１３，０００円とされています。

そして、離婚訴訟においては、離婚のみならず、慰謝料などの金銭の支払いを求める場合もあります。

その場合には、離婚訴訟に必要な収入印紙に加えて、養育費の請求に対応する収入印紙を提出することが必要です。

具体的な費用に関しては、裁判所のホームページなどに費用の早見表が掲載されているため、そちらをご参照ください。

なお、財産分与を求める場合には９００円、養育費の支払いを求める場合にも９００円、加えて提出することとなります。

・郵便切手

訴訟を提起する裁判所によって異なるものではありますが、相場としては、５０００円から７０００円が必要です。

・訴訟費用

裁判がなされる際には、訴訟費用の負担について裁判によって判断されることとなります。

通常、敗訴したほうが訴訟費用の負担が大きくなる傾向になります。

訴訟費用には、証人や鑑定人など、訴訟に必要となった者の旅費などが含まれています。

・弁護士費用

弁護士費用は、弁護士によって異なりますが、相場としては、相談費用が１時間当たり１万円、事務所によっては無料とされている場所もあります。

着手金の相場が４０万円、成功報酬には、基本報酬として３０万円から５０万円、成功報酬として、慰謝料や養育費としていくらの判決を得ることができたのかによって異なりますが、１０％から２０％程度がかかるとされています。

離婚裁判にかかる期間

司法統計によると、離婚裁判は半年から２年程度かかることが多いとされています。

訴訟に際しては、自身が求める判決を得るべく、主張を行い、争いがある部分については、証拠を提出して事実を認定してもらうことが必要です。

そのため、事前の準備として証拠を収集すること（なお、離婚調停が潜行しているため、この期間を重複することが多いといえます）、また、訴訟においては、期日にかかる準備に要する期間を踏まえて、弁護人がある場合には、弁護人を含めた全員の予定がある日を抑えて期日を定めるため、期日間が長くなることも頻繁にあります。

そのため、適切に手続きを行うことができないと、いたずらに訴訟の期間を長期化させてしまうおそれがあります。

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離婚裁判においては、多くの費用と期間を要することとなります。

そのなかで、自身が求める結論を、早期に獲得するためには、離婚裁判について専門的な知識経験を有している弁護士に依頼することが重要です。

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