配偶者の浮気が原因で離婚する際の慰謝料請求について解説

配偶者の浮気が原因で離婚をする場合、慰謝料を請求したいと考えているひとは少なくありません。

しかし、条件を満たさなければ慰謝料請求ができないため注意が必要です。

本記事では、配偶者の浮気が原因で離婚する際の慰謝料請求について解説します。

慰謝料とは

慰謝料とは、相手の不法な行為によって被った精神的苦痛に対して支払われる賠償金です。

浮気により離婚する場合の一般的な慰謝料の相場は、50万円～300万円ほどといわれており、浮気の程度や夫婦が抱える問題などに応じて金額は変わってきます。

浮気による慰謝料請求ができる条件

浮気が原因で離婚をする際に、慰謝料を請求するためには以下の条件を満たしている必要があります。

• 浮気の事実があったこと
• 浮気をした証拠があること
• 時効が成立していないこと
• 浮気が原因で夫婦関係が破綻したこと

それぞれ確認していきましょう。

浮気の事実があったこと

浮気による慰謝料の請求が認められる条件として、「浮気があった」という事実が必要です。

夫婦は、配偶者以外と性交渉を行ってはならない貞操義務があります。

配偶者と浮気相手に「肉体関係があった」という点が重要です。

浮気をした証拠があること

浮気による慰謝料を請求するためには、浮気を裏付ける決定的な証拠が重要になります。

不貞行為の証拠として認めてもらうには、以下のような証拠が必要です。

• 肉体関係の事実がわかるメッセージ・ラインのやりとり
• ラブホテルを出入りする際の写真や動画
• 性交渉中や裸の姿が撮影された写真や動画
• 浮気を自白した録音データ
• ラブホテルの領収書やクレジットカード明細書

時効が成立していないこと

原則として、浮気による慰謝料の請求は、浮気の事実と浮気相手の素性がわかった日から3年以内に行わなければなりません。

しかし、配偶者の浮気に気づかなかったり、浮気相手の特定ができないまま時効が過ぎたりする場合もあるため、慰謝料請求ができない不利益が生じないように、除斥期間が設けられています。

除斥期間は、配偶者と浮気相手が最後に不貞行為をした日から20年です。

不貞行為が原因で夫婦関係が破綻したこと

浮気による慰謝料の請求が認められるには、配偶者の浮気が原因となって夫婦関係が破綻した事実が必要です。

なお、長期間別居していたり、夫婦関係が修復できないほど悪化していたりなど、浮気があった時点で夫婦関係がすでに破綻していた場合、慰謝料の請求は認められません。

まとめ

本記事では、配偶者の浮気が原因で離婚する際の慰謝料請求について解説しました。

浮気が原因で離婚する際に慰謝料を請求するためには、浮気の決定的な証拠が必要です。

弁護士への相談することで、証拠を集めるためのアドバイスや適正な慰謝料額などの情報も得られます。

浮気による離婚と慰謝料の請求を考えている場合は、弁護士に相談することも検討してみてください。